読書の友は珈琲とチョコレート

本屋さんか図書館まわりで生きています。文学館にいることもあります。

2015年7月に読んだ本

 

過ぎ去りし王国の城

過ぎ去りし王国の城

 

  表紙の美しいチョークアート+教室→学校リアル生活+ファンタジー作品。陰湿ないじめ(男子が生理用品まで持ち出してネチネチいじめるなんてホントクズ*1)とファンタジーの世界のこのバランスに脱帽。ラスト、少女が幸せな道を選べてよかった。

 そして、「ハブられ女子」珠美のこれからが幸せであるように願います。高校や大学に入ったり、職を得て自立したら、状況が良い方向に一変する可能性はあるけれど、それまでに苦しくて苦しくて膝をつきたくなる時もあるはず。自分が背負った重荷にゆがむ顔を見られたくない気持ちはわかります。

でもたまには友達に助けてもらってほしいなあ。

 

 

  研修医のポチさんが、地域医療の研修として島で修行するコミックエッセイ。ポチさんは前作で循環器内科を選択していて、島でありそうな切り傷とか対処できるのかしらと心配していたら、傷を縫合する試錬に見舞われていて、あっやっぱりf^_^;)

 「牛がランドマーク」など田舎あるあるにくわえ「患者さんをずっと看ることができる(世代を超えることも)」「自然が多い」と地域医療の良いところがよくわかった一方で、お医者さんに尋常でない業務量が発生し、支えるのは医師の熱意にほぼ頼っているところがおおきい現状は何とかできないものかと思います。

 

クレヨンからのおねがい!

クレヨンからのおねがい!

 

  【2015年課題図書】ケビンがクレヨンの箱を出すと、手紙の束が。それは、クレヨンからの手紙で…。クレヨンたちがてんでに自分の希望を書いていて、思わずケビン大変だなぁと^_^;だって、12色それぞれの意見があって、その中でも黄色ととオレンジみたいに「太陽は自分の色だ!」とどっちにも肩入れしにくいものあり、さらにはクレヨン同士の対立を憂う緑の意見あり(つくづく平和を愛する色だ!)。ケビンが何歳かわからないけれど、どんだけ難しい采配を求められているのか!?それに対するケビンの答えとしての絵がすばらしいヽ(^o^)丿

 

 

アル中ワンダーランド

アル中ワンダーランド

 

  著者まんしゅうさんの負のオーラに巻き込まれそうだったので、一気に読みました。

 漫画家のまんしゅうきつこさんが、アル中になって、幻覚や記憶障害もろもろとそれに伴うトラブルを経て、寛解にいたるまでを描いてあります。ご本人は美人なのに、漫画では尻上がり寿さんじみた描き方で、その自己評価の低さが飲酒に繋がるのかしらと思います。

 思わず笑ったのは、「ろくでなし子ではありません」というコラム。キャラかぶるっちゃかぶる、たしかに。

 

 

 

  新人飼育員の水族館お仕事コミックエッセイ。事実に基づいたフィクションです。飼育員の基本はみっつの「じ」。調餌、給餌、掃除。いきものと向き合うって、体力だけでなく愛情も精神力も必要。

 知人の水族館員さんが「水族館は3K」って言っていたのを思い出します。グソクムシのお世話してみたいなあ。

 

 

北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

 スウェーデンの漫画家、オーサが日本のあれこれに驚いたり喜んだりするコミックエッセイ。先日読んだアメリカ人オタクの方と同じく、ブックオフが聖地なのに笑う。あと、電車に子供がひとりで乗ってるのが心配でたまらないとか。なるほどね〜。

 布団をたたむことをしらずカビが生えてるとかコワイ(*_*)アレルギー反応出ちゃいますよ!?

 日本で楽しく暮らしてほしい(・ω・)ノ

 

 

 

ふるさとのねこ

ふるさとのねこ

 

 
津軽のねこたち。世界ねこ歩きの番組で見たねこたちにまた会えました(・ω・)ノ 津軽のりんご畑で母ネコが子育てする様子、ねこたちが自然に暮らせるおおらかな環境、ねこたちの岩合光昭さんへの信頼に感動します。 バッタを押さえたネコの手の上部からのアップ、どうやって撮影なさったのか不思議。

 

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

 

  ブログがきっかけで偶然出会った大手商社につとめる栄利子と専業主婦の翔子。互いによい友達になれそうと思ったふたりでしたが・・。

 友達のいない二人が悪い意味でのケミストリーを起こして、どんどん痛くなっていく様が読んでいてつらかったです。栄利子の会社の派遣社員真織がまた恐ろしく強烈なキャラでさらにつらい方向に^_^;真織って栄利子の問題を見極めたうえで、会社を辞める背中を押してあげたりしていいところもあり。最終的に栄利子も翔子も自分の願いや問題と向き合って希望が持てて良かったです。

 

 

 

*1:+_+